2013年
CADからBIMへ設計の手法が変わりつつあるなか、BIMの普及を目的として「建築・都市工学系学生との協働プロジェクト~BIMによる新しい建築と都市デザインの進化~」として、(一社)栃木県建築士事務所協会と栃木県の建築系大学との協働で開催されBIMに関する基調講演が行われた。
講師として池田靖史氏(慶応義塾大学教授(以下肩書き略))を、ゲストとして佐藤栄一(宇都宮市長)を招いた。これが基盤となり、次年度には基調講演・鼎談・BIMコンペを主軸とした「とちぎ建築プロジェクト」が行われた。
2014年
前年度の取り組みから発展し、池田靖史氏によるお力添えのもと、「とちぎ建築プロジェクト2014」として、基調講演、鼎談、及びBIMによる関東圏の建築系学生によるコンペが行われるようになる。
審査員長 隈研吾氏(建築家・東京大学教授/隈研吾建築都市設計事務所 (以下肩書き略))
特別審査員(講師) 内山美之氏(建築家・ザハ・ハディド・アーキテクツ)
コーディネーター兼審査員 池田靖史氏
審査員 福田康文氏(とちぎ建設技術センター常務理事)
審査員 佐々木宏幸氏(栃木県建築士事務所協会会長/AIS総合設計 (以下、肩書き略))
特別講演 世界的建築家の最前線デザインと3D技術
コンペ課題 とちぎデザイン・スクエア(設計時間24時間)
2015年
「とちぎ建築プロジェクト2015」として、基調講演、鼎談、及びBIMによる建築系学生によるコンペが行われた。この年から、参加対象の建築系学生は全国に拡大された。
審査員長 山梨知彦氏(日建設計執行役員)
特別審査員 工藤和美氏(シーラカンスK&H代表取締役)
コーディネーター兼審査員 池田靖史氏
審査員 渡邊伸宏氏(とちぎ建設技術センター常務理事)
審査員 佐々木宏幸氏
基調講演 近作からBIMを考える(山梨知彦氏)
基調講演 穏やかな空間を考える(工藤和美氏)
コンペ課題 栃木駅前の新しい都心~BIMによる都市空間デザイン~(設計時間48時間)
2016年
「とちぎ建築プロジェクト2016」として、基調講演、鼎談、及びBIMによる建築系学生によるコンペが行われた。
審査員長 隈研吾氏
特別審査員 安野芳彦氏(株式会社梓設計 専務取締役 執行役員(以下肩書き略))
コーディネーター兼審査員 池田靖史氏
審査員 伊藤文之氏(とちぎ建設技術センター常務理事(以下肩書き略))
審査員 佐々木宏幸氏
基調講演 森の時代(隈研吾氏)
コンペ課題 芳賀町コミュニティーセンター~BIMによる木質空間~ (48時間)
2017年
「とちぎ建築プロジェクト2017」として、基調講演、鼎談、及びBIMによる建築系学生によるコンペが行われた。BIMによる設計のクオリティが設計時間によりどのように変化すのかを検証する試みとして設計時間が10日間に拡大された。
審査員長 大野秀敏氏(建築家・東京大学名誉教授/アプルデザインワークショップ)
特別審査員 西田司氏(建築家・オンデザインパートナーズ主宰)
コーディネーター兼審査員 池田靖史氏
審査員 伊藤文之氏
審査員 佐々木宏幸氏
基調講演 流れと場所(大野秀敏氏)
基調講演 建築を開く(西田司氏)
コンペ課題 大谷石地下採掘場ビジターセンター(10日間)
2018年
「とちぎ建築プロジェクト2018」とし、基調講演が行われた。建築士法の改正を目前として、BIMコンペの意義を再確認・再検討するためにBIMコンペの開催は見送られた。
講師 豊田啓介氏(noizパートナー gluon共同主宰/東京芸術大学芸術情報センター)
コーディネーター 池田靖史氏
基調講演 建築の情報化と建築家の職能(豊田啓介氏)
2019年
「とちぎ建築プロジェクト2019」として、基調講演、鼎談、及びBIMによる建築系学生及び社会人によるコンペが行われた。BIMコンペの意義を時代の変化も踏まえて2018年に行われた再検討の結果、この年からコンペ参加者の要件を社会人にまで拡大した。また、コンペの設計時間も72時間に変更された。
審査員長 ヨコミゾ マコト氏(東京芸術大学教授/aat+ヨコミゾ マコト建築設計事務所取締役)
特別審査員 石澤宰氏(株式会社竹中工務店設計本部アドバンスドデザイン部コンピューテーショナルデザイングループ課長)
コーディネーター兼審査員 池田靖史氏
審査員 佐野吉彦氏(日事連BIMと情報環境ワーキンググループ主査/株式会社安井建築設計事務所代表取締役社長)
審査員 川村定男氏(とちぎ建設技術センター常務理事(以下肩書き略))
審査員 佐々木宏幸氏
基調講演 文化的地域遺伝子としての建築(ヨコミゾ マコト氏)
基調講演 BIMコンピューテーショナルデザイン・デザインが紬ぐ未来 (石澤宰氏)
コンペ課題 宇都宮森林公園サイクルロードセンター(72時間)
2020年
「とちぎ建築プロジェクト2019」として、BIMによる建築系学生及び社会人によるコンペが行われた。この年、新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的な流行により、多人数が集まる公開審査を行うことが困難となったため、ビデオミーティングシステムのZOOMを活用したリモート審査、YOUTUBEを利用した公開審査が行われることとなった。このため、会場に来場する必要がなくなったため、これまでなかったほど全国各地からのコンペ参加者を得られた。新型コロナウイルス対策として取らざるを得なかった手法が、奇しくも時代のニーズに合致した。
審査員長 池田靖史氏
特別審査員 安野芳彦氏
審査員 佐野吉彦氏
審査員 川村定男氏
審査員 佐々木宏幸氏
コンペ課題 大谷石採掘場跡を利用した宿泊施設(72時間)
2021年
これまで一般社団法人栃木県建築士事務所協会にて行われてきた「マロニエBIM設計コンペティション」であったが、2019年には(一社)日本建築士事務所協会連合会との共催となり全国へとフィールドを広げてきた。2021年にはBIMの普及に関する活動が認められ、国土交通省の助成を受けて開催されることとなったため、本コンペティションは全国の建築士事務所協会により持ち回りで行われることとなり、この年は組織的なBIMの活用が進んでいる福岡県の一般社団法人福岡県建築士事務所協会の主導による開催となった。九州ブロック全体の協力を得ながら準備が進められ、震災からの復興の最中であった熊本県益城町を対象敷地としておこなわれた。様々な提案の中から、今後の益城町の復興の一助となるヒントが生まれたことを望む。
審査委員長 堀場弘氏(東京都市大学教授/シーラカンスK&H株式会社 代表取締役)
コーディネーター兼審査委員 池田 靖史(慶応義塾大学政策メディア研究科 教授 /(株)IKDS代表)
審査委員 西田司氏(東京理科大学准教授/株式会社オンデザインパートナーズ代表)
審査委員 大西康伸氏(熊本大学大学院准教授 )
審査委員 佐野吉彦氏 ((一社)日本建築士事務所協会連合会 理事/BIMと情報環境ワーキンググループ 主査)
審査委員 岩本茂美氏 ((一社)福岡県建築士事務所協会 会長)
審査委員 佐々木宏幸氏 ((一社)栃木県建築士事務所協会 会長)
審査委員 南孝雄氏 ((一社)熊本県建築士事務所協会 会長)
コンペ課題 「益城町木山蛭子町のまちづくりに貢献するBIM」
2022年
全国の建築士事務所協会により持ち回りで行われることとなった本コンペティションの第二の開催地は一般社団法人 宮城県建築士事務所協会により、仙台の地で行われた。いまだ新型コロナウイルスの影響が残る中、リモートと対面のハイブリッド形式を用いることで徐々に新型コロナウイルスの影響から脱却しようとする試みがなされた。また、国土交通省の後援をいただき、徐々に本コンペティションが公の物として地位を確立し始めた実感を得た年となった。
審査委員長 藤本壮介 氏(建築家・株式会社藤本壮介建築設計事務所 代表取締役)
コーディネーター 兼 審査委員 池田靖史 氏(建築家・東京大学大学院工学系研究科建築学専攻 特任教授)
審査委員 本江正茂 氏(東北大学大学院 工学研究科都市・建築学専攻 准教授/宮城大学事業構想学群 教授)
審査委員 宿本尚吾 氏(国土交通省住宅局建築指導課 課長)
審査委員 佐野吉彦 氏(一般社団法人日本建築士事務所協会連合会 理事/BIMと情報環境WG主査)
審査委員 髙橋清秋 氏(一般社団法人宮城県建築士事務所協会 会長)
審査委員 佐々木 宏幸 氏(一般社団法人栃木県建築士事務所協会 会長)
審査委員 岩本茂美 氏(一般社団法人福岡県建築士事務所協会 会長)
2023年
西日本の代表的な都市である大阪で開かれたこの年は、翌々年に開催される予定の大阪・関西万博を控えて非常に熱気にあふれる開催となった。審査委員長には万博の「会場デザインプロデューサー」を務める建築家藤本壮介氏を迎え、堂島川と土佐堀川に挟まれた、東西約3km、面積約50haの細長い中洲 に位置する「中之島」を舞台に広域的な提案を募るものであった。またBIM実行計画(BEP)を応募に際して求めるなどより実務的な要求を行ったこともBIMのコンペティションとしては革新的であった。
審査委員長
藤本壮介 氏(建築家・株式会社藤本壮介建築設計事務所 代表取締役)
コーディネーター 兼 審査委員
池田靖史 氏(建築家・東京大学大学院工学系研究科建築学専攻 特任教授)
審査委員
荒木 美香 建築家/関西学院大学建築学部建築学科 准教授
今村 敬 国土交通省住宅局建築指導課 課長
2024年
日本中でアフターコロナ(脱コロナ)の気分が定着したのを強く感じるようになったこの年は、神奈川県建築士事務所協会の主管で開催された。日本を代表する港町の一つである「横浜」を舞台に行われた本コンペは、多くの人が「横浜」と聞いて想像するであろうみなとみらい地区周辺から少し離れた「関内桜通り」とそれに接して建ついくつかの指定された既存建築物を舞台に行われた。一般的な「横浜」のイメージから離れ、地元ならではの「横浜」をテーマにした本コンペは独特なお洒落な雰囲気をまといつつ進行した。動画とBIMの相性の良さ、動画によるプレゼンテーションの優位性がきわ立って印象に残る、の変革の先端を感じるコンペとなった。
審査委員長
西田 司 氏 (株式会社オンデザインパートナーズ 代表・東京理科大学准教授)
コーディネーター 兼 審査委員
池田靖史 氏 (建築家・東京大学大学院工学系研究科建築学専攻 特任教授)
審査委員
田中 大貴 株式会社Urth代表取締役・早稲田大学創造理工学研究科博士課程
豊嶋 太朗 国土交通省 住宅局 建築指導課長
番匠 カンナ idiomorph主宰、ambr CXO
山家 京子 神奈川大学建築学部教授
上野 浩也 一般社団法人 日本建築士事務所協会連合会 会長
平山 正義 一般社団法人 神奈川県建築士事務所協会 会長
一般社団法人 関内まちづくり振興会 理事
一般社団法人徳島県建築士事務所協会
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