実 施 要 領
課題の概要
継承の作法とデザイン ~都市と建築のパブリックスペース~
横浜の関内地区は1859年の開港により外国人居留地として独自の文化を育み、その後も神奈川県の行政・経済・文化の中心エリアとして発展を遂げてきました。建築文化もレンガ造りの歴史的建造物や戦災復興でつくられた防火帯建築物が今も残り、独自の街並みを形成しています。また関内エリアは中華街のように独自の街並みを形成するエリアもあれば、馬車道、日本大通りなど歴史があり地下鉄の開通とともに整備が進んでいる通りもあり、地区ごとに時間軸の違う発展を遂げてきています。一方で隣接するみなとみらい21地区では市役所の移転がありさらなる発展の基盤が整備され、旧市役所と共に発展してきたセントラル関内地区はこれからのどのような街として変わっていくのか問われています。
そんなセントラル関内地区では今、民間主体のボトムアップ的な活動がふつふつと沸き起こっています。アーティストやクリエイター、イノベーターの活動拠点が街に増え、道路上でのフェスなどまちづくりの実証実験も開催されています。またベイスターズ人気で飲食店も盛んで、下町的な雰囲気もあり子育て世代の住人も増えている多様性に富んだ街になっています。
今回の課題敷地はこのセントラル関内地区の関内桜通りと、通りを挟むふたつの既存建築物です。歩いて楽しい街をつくるときに道路と建物のデザインはどうあると良いのでしょうか。また「街のカタ(歴史・文化)」を抜き出して、「新しいコト」に展開するデザインとはどのようなものでしょうか。そしてそのデザインは他の通りや建物にも展開できるデザインであるとより良いと考えています。
これまでの都市づくりの再開発手法は未来のひとつの空間を描くことで大きな経済活動を誘致し、建築界はその空間を描ける人材を育てて来ました。持続可能性が社会の命題となって久しい今、小さな経済活動を集積させ、豊かな暮らしと街をつくるのに必要なエンジンを担うのは、ひとつの空間ではなく、ものがたりの時間なのかもしれません。これからの建築界を担う若きクリエイターにBIMというツールを使いこなして、ものがたりの時空を描いて欲しいと思います。
※既存の法規制やまちづくりの協定は考慮しなくてよいものとします。
※必ずしも全ての敷地を使う必要はありません。個人、グループの判断に委ねます。
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「マロニエBIMコンペかながわ2024」
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